髙木漆工
製作技法

真塗

本堅地の下地を施したのち、黒漆で埃が入らないよう上塗りをして仕上げます。マットでしっとりとした仕上がりで茶道具や椀などに多くみられます。

朱塗

本堅地の下地を施したのち、朱顔料を入れた漆で埃が入らないよう上塗りをして仕上げます。

溜塗

本堅地の下地を施したのち、弁柄漆で中塗り、透け漆で埃が入らないよう上塗りをします。食器、茶道具などに多くみられます。

呂色仕上げ

本堅地の下地を施したのち、黒漆で上塗りし炭研ぎします。研磨を繰り返すことにより美しい艶を出して仕上げます。

布目塗

表面に布目を残して仕上げた塗りです。元々は刀の鞘の塗りなどに使われていました。強度が高く現在では家具やテーブルなどの大きいものの塗りに多くみられます。

布摺り仕上げ

麻布を貼り、漆を摺りこみます。麻布のテクスチャを意匠とします。傷がつきにくく折敷や盆などに多くみられます。

柿合わせ塗

環孔材(キリ、ケヤキ、クリなど)導管の穴を生かした塗りです。柿渋を塗り下地とし、薄く上塗りをして木目をはじかせます。桐箱の外箱や食器、茶道具に多くみられ軽やかな雰囲気があります。

一閑張り

和紙を貼り、漆を薄く塗ることで独特な簡素な仕上がりになります。塗り仕上げと摺り上げ仕上げの2 種類があります。

摺漆仕上げ

拭き漆ともいい、木地に生漆を複数回摺りこみます。

刷毛目塗

漆に卵白などを混ぜ固くした絞漆を作り、馬毛などの硬い刷毛を使って塗ることで、敢えて刷毛目を残す仕上げです。盆や椀などに多くみられます。

木地溜め塗

柿渋などに弁柄を混ぜ下地とし、透け漆を塗ります。木地が透けた溜塗りになります。

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